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ロマサガ3の世界観


はじめに

ロマサガ3はサガシリーズでも人気の高いシリーズで、先日28周年を迎えました(1995年11月11日発売)。
私も子供の頃プレイして好きなゲームの一つなのですが、2020年5月末頃にロマサガRSで聖王が登場したあたりから、「そういえばロマサガ3のストーリーのことあんまりよくわかってないな」と思うようになりました。聖王という名前はゲーム中でも出ては来るものの、どういった人物だったのかよくわかってない。女性であるということすらロマサガRSで初めて知りました。聖王以外にもルートヴィッヒとかマクシムスとかもロマサガRSで実装されましたが、特にルートヴィッヒについては「そういえばこの名前見覚えあるけど結局何なんだっけ?」という感じでした。
そんな管理人がロマサガ3のストーリーに目を向けながら改めてロマサガ3をプレイして気付いたことや、気になって調べたことを整理したのがこの記事です。
ロマサガ3のネタバレを含むのでネタバレを見たくない方はこの先に進まないようにしてください。



ロマサガ3の世界の出来事

ゲームのオープニングにもあるように、ロマサガ3の世界では300年に1度『死食』と呼ばれる、死の星が太陽をおおい隠すという事象が発生し、その年に生まれた新しい生命はすべて死んでしまうという設定があります。
しかしその死食を生き延びる子供が生まれます。600年前の死食を生き延びた子供は『魔王』として世界に君臨し、アビスという、現世とは別の世界から四魔貴族という魔物を率いて世界を支配しました。しかし魔王は急に姿を消し、四魔貴族が世界を支配します。
そこからさらに300年後に死食が発生。その時の死食を生き延びた子供は『聖王』となり、世界を支配していた四魔貴族をアビスへと追い返しました。


印象的なオープニングだし、実際ボスとして四魔貴族も登場するのでゲームプレイ中はそっちに目が行きがちですが、一方で、オープニングでは語られていない人間同士の争いも頻繁に起きています。主な出来事としては以下があります。

  • メッサーナ王国の国王であるアルバート国王が急死
  • 主人公の一人であるハリードの出身地、ゲッシア王朝が神王教団との争いで滅亡
  • ミューズの父親であるクレメンスの暗殺。混乱に乗じて聖王の槍盗難
  • ミカエル、モニカの親であるフランツがミカエルの従兄であるゴドウィンによって殺害。ゴドウィンによるクーデター発生。マスカレイド盗まれる。

魔王・聖王の時代、現世含めて、ロマサガ3の世界の出来事を整理すると世界観が見えてきます。オープニングに関連する話と人間同士の争いの話しの両方を年表でまとめてみました。




年表

以下に年表を記載しますが、大前提として、そもそもロマサガ3の年表は何種類かあります(識者曰く、把握している範囲で3種類)。
そして厄介なことに、種類毎に言っていることが若干異なっていたりします。
顕著に異なっているのは聖王がフルブライト12世の養子になったタイミング。7歳で養子になった年表もあれば、17歳で養子になった年表もあります。7歳で養子になるという設定は前後の出来事を考えるとちょっと若すぎるように思います。
また、聖王が四魔貴族と戦いを始めるタイミングも異なっており、17歳で戦い始めた年表もあれば、23歳となっている年表もあります。戦いの終結は共に23歳なので、後者の年表では1年で四魔貴族を倒したことになり、これもちょっと無理があるように感じます。
年表に関してはこのような状態です。今回年表や設定をまとめてみて気付いたのですが、正直言うとロマサガ3は細かいところまでは設定が練られていない印象でした。もしかしたら河津さんの頭の中にある壮大な物語をゲームの世界に充分に落し切れていないのかもしれません。
とは言え年表は世界観を知る上ではかなり有効なものだとは思うので以下に纏めています。まとめ方としては、3種類の年表を『これならある程度辻褄が合いそう』という管理人の感覚で抜粋しています。なので参考程度にとどめて頂けると幸いです。
一応その3種類の年表を以下リンク先に記載しているので興味ある方は見てみてください。
3種類の年表

HC1は聖王が生まれた年(つまりHC1年が0歳なので、HCの数字と聖王の年齢は1歳ずれます)、BHは聖王が生まれる前

出来事
古代世界に都市が起こりつつあり、人々が生活を始めようとしていた。
BH1200 西方からの移住民族がマイカン半島を超え、古メッサーナ王国を起こす。


BH800古ロアーヌ王国建国。
BH700船による海上交通が発達し、世界を行き来する人々が増えた。
BH300
  • ゲッシア都市国家成立。
  • 死食発生。魔王誕生。世界は闇に包まれていく。
BH270
  • 魔王がアビスゲートを開き四魔貴族を呼び出す
  • 四魔貴族を始めとした魔物たちに、西方諸国が次々と滅亡させられる(ロアーヌ、メッサーナなど)。
  • メッサーナ王国の首都ピドナの廃墟に魔王殿建設。
  • 東方諸国が天の術法(陰陽術)で対抗、魔王国への反撃に成功。
BH269
  • 魔王が直々に東方遠征に出陣
  • ゲッシアと魔王軍との戦い勃発。ゲッシアは壊滅的打撃を受ける。
  • 東方遠征中に魔王失踪
  • 四魔貴族による世界支配の時代(四魔貴族時代)が始まる。
BH267
  • カムシーンの勇者アル・アワドがゲッシアを復興し、ゲッシア朝ナジュ王国を建国。
    アル・アワドは諸王の都にある廟にてカムシーンと共に埋葬されている。
BH250
  • 各地が魔貴族の脅威下で荒廃する中、魔貴族フォルネウスに放置された静海沿岸地方の都市国家群のみが復興、いくつかの有力商家が台頭。
HC1
  • 北部はランスの町で聖王誕生
  • 死食発生。
  • 聖王が12歳で奴隷商人にさらわれる。奴隷生活で世界各地を放浪する中で、後の聖王12将など多くの出会いを果たす。
HC18
  • 聖王が放浪の末に、商家フルブライト家のフルブライト12世に保護され養子に。ウィルミントンを拠点に活動を始める。
  • ピドナの武器工房の主が聖王に協力、聖王武具の製造が始まる。以来歴史ある工房として世界的に有名になる。
HC24
  • 聖王立つ。魔貴族たちとの戦いへ。
  • フルブライト家のバックアップで聖王軍誕生。勇猛な戦士が名乗りを上げる。後に聖王12将と呼ばれるフェルディナント、パウルスらも参戦。
  • 激戦の後アビス四魔貴族を放逐し、魔王族を封印。聖王軍の勝利に終わる。
HC25聖王ランスに帰る。各都市の復興始まる。大会議(コングレス)を開いて諸侯間を平定する。
HC26
  • 12将の一人パウルスがメッサーナ王国を再建して即位。ピドナ新市街建設。
  • フェルディナントが古ロアーヌの廃墟を復興、ロアーヌ侯国建国。候位を継ぎ、後の子孫を世継ぎとする。
  • 聖王東方の復興を断念。以後、東方は未知なる不毛の地と化す。
  • ピドナ新都市街の武具工房に聖王の槍が飾られる。
HC282ハリード生まれる。
HC288ミカエル生まれる。
HC291カタリナ生まれる。
HC293トーマス生まれる。
HC295ユリアン、エレン生まれる。
HC296モニカ生まれる。
HC300
  • サラと少年が生まれる。
  • ピドナ在住の天文学者であったヨハンネス兄妹の親が死食発生日時を予言するも人心を惑わした罪で火あぶり刑に処され、残された家族はランスに移住。


  • 死食発生。アビスゲートの封印が緩んで半開になる。


  • 同年に生まれたユリアンの妹死亡。
HC301
  • 神王教団興る。
  • メッサーナ王国の国王であるアルバート国王が急死。
    ※ゲームの舞台がHC316なので、以下画像は「15年前」と言っている
  • 10年間に渡る内乱発生(メッサーナの乱)。
HC303ミカエル、モニカ刺客に襲われる。
HC305南方で海賊たちが暴れ回る。首領はブラック。
HC306メッサーナの攻略により、海賊は沈黙。
HC307カタリナがモニカ付きの侍女となる。
HC308 ゲッシアに本拠地を移した神王教団は、弾圧に反撃。ゲッシア王朝を滅ぼす(ハマール湖の戦い)。

※物語のスタートがHC316なので「10年前」だと2年ずれている気がしますが、どちらが正しいのかは不明。
HC310
  • メッサーナ王国の各都市軍団長の会戦。
  • 首都ピドナの近衛軍団長クレメンスがリブロフ軍団長ルートヴィッヒに勝利したが、直後に神王教団により暗殺されてルートヴィッヒがピドナを掌握。

HC311 ピドナの工房の親方の遺体が港で発見される。

※画像から、親方が死んだのはクレメンス暗殺の1年後の話しだということがわかる。
HC316
  • ロアーヌ侯フランツがゴドウィン男爵に暗殺される(OPイベントの三か月前)


  • 宿命の子が聖王なのか魔王なのか?物語が始まる。



キャラクター相関図

ゲーム中は結構いろいろなキャラクタが登場します。登場人物の関係性を相関図でまとめてみました。
chars
※図は練磨の書のキャラクター相関図を独自に加筆修正したもの

魔王が象族に「呪いをかける」としているのは、ラシュクータの以下の発言を元にしています。



深掘り

簡単に出来事をまとめると上記年表と相関図のようになります。
ここから先は、この中でも特にロマサガ3の世界に影響を与えている出来事について深掘りしようと思います。宿命の子(聖王、魔王、サラ、少年)に関連する人物、四魔貴族、現世の陰謀に大いに関連しているゴドウィン、ルートヴィッヒとマクシムスについてです。
以下のリンク先で深掘りしています。


宿命の子関連

物語の核となる宿命の子とその周辺についてまとめたもの。


現世の陰謀

現世で起きている陰謀に関係する人物をまとめたもの。





参考


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ILLUSTRATION: TOMOMI KOBAYASHI
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